第三十二番 太郎田 たろうだ

天台宗 慈雲山 明学院

御本尊 十一面観世音菩薩 慈覚大師 御作

ご詠歌

みやまぢや ひばらまつばら わけゆけば

たろうだにこそ こまぞいさめる

朱印
▲朱印

向町から国道四十七号線を三キロほど西に進むと太郎田である。本尊は十一面観世音、慈覚大師の作。

この地方はその昔、一帯が見渡す限り泥海のようであったが、最上川流域の開拓に従って原野となり、部落が作られていった。その未開の頃に伊豆の国の伊豆三郎という者が移り住み、狩りや漁をして生活していた。ある日、安芸の国の人で田沢内之助と諸国行脚の折り知り合いになり、三人で相談して、原野を開墾して耕地にすることにした。

泥水の退いたあとは、広い土地で地味も豊かであったが、住む人は少なく、また自分で進んで開拓に当たろうとする者もなかった。三郎と内匠之助はたとえ自分たちだけでも目的を達しようと、仕事を進めていった。ある朝、二人で土地を検分しているとき、草むらの中から一羽の白鷺が飛び立った。びっくりしてその辺を探してみると、観音像が立っているではないか。大切に家に持ち帰り安置した。また、尊像のあった所のあとは、自然に泥がとけて苗代のようになり、試みに稲を植えたところ、見事に生育していった。

二人は、観音像の功徳であると一層信仰を深めた。付近の人々もその徳を慕って集まってきたし内匠之助も一家中を故郷から呼び寄せ、開拓に精を出した。この辺一帯は、肥料を用いなくとも毎年豊作が続いた。人々は観音の広大無辺なご利益に感謝した。

太郎田は初めて種を播いたところで、次郎田は次に開田したところであるといわれ、字名も太郎田前、北太郎田等現在も残っている。

巡拝ガイド

■住 所 〒999-6214 最上郡最上町字若宮119
■TEL 0233-43-3916
■徒 歩 向町→太郎日 3.1km/45分
■交 通 JR:向町(世照観音)ー[徒歩 5分]→最上駅→大堀駅→太郎田迄(1.5km/約15分)
車:向町(世照)→太郎田迄(7分)
■駐車場 大型車は参道脇の公民館に駐車。小型は参道に駐車。
■参 考 瀬見温泉は弱食塩泉で70度、7ヵ所の源泉から湧き出ている。湯量が多い。

太郎田観音堂
▲太郎田観音堂

御前佛十一面観世音菩薩
▲御前佛十一面観世音菩薩

巡拝風景絵馬
▲巡拝風景絵馬

瀬見温泉
▲瀬見温泉

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